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お知らせ 白内障

多焦点眼内レンズの先進医療実施施設に認定されました

2018年7月から、厚生労働省が定める先進医療「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」の実施施設として認定されました。

白内障手術では濁った水晶体を取り除き、その代わりとなる人工水晶体=眼内レンズを挿入します。

眼内レンズには「単焦点眼内レンズ」と「多焦点眼内レンズ」があります。

通常の保険診療で行う白内障手術では「単焦点眼内レンズ」を使います。その名の通り、どこか1か所にピントが合うレンズなので、遠くにピントを合わせると近くが見えにくく、近くにピントを合わせると遠くが見えにくくなります。そのため、眼内レンズでピントが合わないほうを見る場合は必ず眼鏡が必要になります。

「多焦点眼内レンズ」は遠くと近くの両方にピントが合うレンズであり、眼鏡を必要とする場面が少なくなります。従来の「多焦点眼内レンズ」は「単焦点眼内レンズ」に比べると見え方の質が少し落ちたり、夜間のライトがにじんで見える、また中間距離は見づらいなどの短所もありましたが、最近使われることが増えてきた「焦点深度拡張型の多焦点眼内レンズ」はピントの合う幅を広げるレンズであり遠方から中間距離の見え方がより自然で見え方の質の低下が少なく、ライトのにじみも少ないレンズです。ただし手元の見え方がやや弱いので、読書などの際は眼鏡が必要になることが多いです。

「多焦点眼内レンズ」を用いた白内障手術は厚生労働省の定める「先進医療」です。

先進医療とは、現在の保険診療の水準よりも先進的な医療技術について、国民の安全性を確保し、患者負担の増大を防止するといった観点も踏まえつつ、国民の選択肢を拡げ、利便性を向上するという観点から、保険診療との併用を認めることとしたものです。厚生労働省が認めた医療機関のみが実施でき、定期的な報告が求められます。

先進医療認定施設では、手術費用は患者さんの負担になりますが、手術前後の診察・検査・薬剤処方は保険診療で行うことができます。また、民間の医療保険で先進医療特約に加入していれば手術費用についても全額給付される場合があります。

すべての患者さんにとって満足いただける万能のレンズというわけではありませんが、当院で提供できる医療の選択肢が広がります。ご興味のある方は医師・スタッフにご相談ください。

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