ロンドンでの手術見学
ヘルシンキで行われるWGC(世界緑内障会議)の前にロンドンに寄り、イギリス最大規模のムーアフィールド眼科病院(Moorfields Eye Hospital)の見学に行ってきました。
図書館に展示してある19世紀に使われていた眼科診療器具や、NHS(国営医療サービス)の自己負担無料の外来、救急外来、入院病棟、プライベートクリニック、治験用のクリニックを見学したのち、午後からは手術見学をしてきました。
NHSはイギリスの国民健康サービスで無料でだれでも受けられますが、日本と違いかかりつけ医にまず受診し、かかりつけ医が専門医の診察が必要と判断したときのみ、眼科専門医に紹介されます。眼科専門医に受診するまでに相当の日数がかかることが多いので、裕福な方はプライベートクリニックを利用します。
手術はバルベルトインプラントのほか、今後日本での導入が期待されるXenインプラントの見学をすることができました。緑内障手術はまだどれも完成された術式はなく、世界中の術者が様々な工夫をしています。バルベルトインプラントは私も行っていますが、自分とは異なる方法で行われており、有意義な意見交換ができました。
学会でも新しい様々な知識を吸収し、日々の診療に活かしていきたいと思います。
前田征宏